身売りした許婚の奈緒を追い、江戸にたどり着いた磐音。奈緒を救うには身請け金千両以上が必要と知り、絶望の淵に追いやられる。そんな中、南町奉行の切れ者与力・笹塚から賞金の懸かった「十人抜き試合」が人知れず行われているとの噂を聞かされた磐音は、最後の望みをかけ、ひとり試合場へと赴く――。