「咲希!どうしてここに…」 立ち上がった咲希の手には血塗れのナイフが握られていた。周囲が悲鳴を上げる中、腹痛で太一を助ける事もその場から逃げる事もできない。 薄れゆく意識の片隅に、咲希の笑い声と破水した感覚だけが残っていた。