天ツ風 〜傀儡陣風帖〜

■矢代 陣馬（やしろ じんま）

神速の忍び『韋駄天の陣馬』
本編の主人公。忍びの里『霞谷』で生まれ育ち、武芸・兵法全般に長けた上忍。敵に里を焼かれ、霞谷が壊滅した後、東間国の君主である紗代姫の下、生き残った忍びたちを『山吹組』として再編し、その組頭を務める。忍びの冷酷さと人の優しさを併せ持つ好漢。

「…試してみろ。
　 その刃が俺を捕らえる前に、貴様の命は無い」

■室鷲 那爪（むろわし なつめ）
（CV：風音）

霞谷頭領の娘『殺弦術の那爪』
霞谷頭領の娘であり、生粋のくノ一。負けん気が強く、男っぽい口調や態度ながら、芯には女性らしい気遣いや優しさが垣間見える。父の命により、陣馬の許婚となるが、那爪自身は忍び働きをまだ続けていたいという思いが強い。鉄をも両断する鋼糸を操る『殺絃術』を得意とする。

「大丈夫。あんたの背中は私が守る！
　 だから、絶対に振り返るな…！」

■望月 紗代（もちづき さよ）
（CV：芹園みや）

東間国の姫君『望月家現当主』
陣馬が仕える東間国の姫君。父である前当の急逝により、一人娘である彼女が家督を継ぐこととなった。壊滅した霞谷の生き残りを『隠密山吹組』として組織。隣国・芦屋の侵攻を阻止するために、女の身でありながら国を背負って起つこととなる。国を想い、民からも慕われる、優しくも毅然とした姫君。

「戦いましょう。この命ある限り…。
　 民を守る為に、芦屋に屈する訳には参りません」

■水無月 夕凪（みなづき ゆうなぎ）
（CV：かわしまりの）

水の幻術使い『水鏡の夕凪』
里でも指折りの実力を持つ、霞谷上忍衆の1人。水の幻惑術を得意とし、薬術や房中術にも精通する。仲間の忍びに対しては姉のように振舞う、物腰柔らかな包容力のある女性。かつて陣馬の親には恩義があり、それゆえに、今では陣馬に忠実に仕えている。

「陣馬さま、速やかなご決断を。
　 忍びとして、大局を見失ってはなりませぬ」

■九鬼 朱火（くき あけび）
（CV：みる）

霞谷上忍候補『遠当ての朱火』
若くして火縄銃や焙烙火矢などの火器・火術を扱うことに長け、中忍でも頭角を表していた少女。火縄銃の射撃術は抜群の才能を誇るが、身体が小さいために力は弱い。明るく快活で、歳相応の無邪気な性格。陣馬に懐いており、忍びの技の教えを受けていた。

「あたしは、逃げない。目を逸らさない。
　 絶対に、諦めたりしない…ッ！！」

■深鷺（みさぎ）
（CV：咲ゆたか）

冥極党外法七人衆『獣群の深鷺』
貧しい猟師の父親に山中に捨てられたが、天性の生命力によって生き延びた野生児。その後、冥極党に拾われ外法を学んだ深鷺は、獣を扱う術に強い適正を示し、冥極党の中でも最強と呼ばれる精鋭、七人衆に名を連ねることとなる。厳しい環境で育まれた野生を持つ一方で、自分達以外の人間は皆、敵であると教え込まれており、残酷な任務も躊躇なくこなす。

「どこに逃げようとも、私の獣がお前を逃がさない。
　 残されている選択は、死だけだ」

■弥勒 影斎（みろく えいさい）
（CV：平野響子）

冥極党外法七人衆『式影の弥勒』
伝説的な忍びとして裏の世界で知れ渡る『弥勒 影斎』。世襲制のその名を継いだのは、若いくノ一だった。戦乱の絶えた現在、彼女は望んでその身を冥極党におく。影に潜み、数多の命を闇の中に葬り去るその姿は、黒い死神といえる。

「─はン、この程度か？　期待外れも甚だしい。
　 もういい、影に呑まれて……死にな！」