Purely 〜その狭い青空を見上げて〜

■秋里 愛歌（あきさと まなか）

2-A所属。主人公とは同い年の幼なじみにして、クラスメイト。自宅は主人公の家の真向かいにあり、初顔合わせが「産まれて2ヶ月」という筋金入りの幼なじみ。得意な教科は家庭科、苦手な教科は数学。成績は見事に平均レベルで、どういうわけかテストのたびに毎回ほぼ学内平均点と同じ数字を叩き出すので「平均点告知機」として一部の赤点常習者に重宝がられている。誕生日が主人公より1日だけ早いことを根拠にお姉さんぶり、主人公を弟のように扱う。だが、天性のドジっぷりで自滅することが多く、二人の立場はほとんどの場合逆転している。性格は素直でやや単純気味。主人公のホラをすぐ信用してしまう。また相当な努力家でもあり、主人公に喜んでもらいたいと修練を重ねた料理の腕はかなりのもの。

「もー、ダメなんだよー。そういうのは、ちゃんと自分で決めないと」

■翠川 悠（みどりかわ ゆう）
（CV：風音）

2-B所属。主人公とは、1年時のクラスメイト。つぶれかけている温泉部の部長。主人公や愛歌を温泉部に引き入れようと熱心に迫ってくる。得意な教科は体育。苦手な教科は、頭を使う科目全般。体育以外の成績はとても悪い。いつでも元気ハツラツ、常に100%全力投球の猪突猛進スタイル。困った人をほっておけない性格で、「助けを求められたら地球の裏側でも駆けつけるだろう」とは主人公の弁。ただし頑張りすぎるがゆえ回りが見えなくなることもあり、よく騒動を引き起こす。彼女を頼りとする人間は多く、いつも学園中を走り回っている。ただ廊下を全速力で走ったりするので、彼女に撥ねられる被害者も毎日量産されている。別名、「神行法を覚えた李逵」。一見ガサツだが、少女趣味に憧れる一面を持っていたりもする。

「うーっす、優哉。入部、考えてくれた？」

■葛城 恋鳥（かつらぎ ことり）
（CV：楠鈴音）

2-B所属。さる事情により留年しており、主人公たちより1才年上だが同学年である。悠とは同じクラス、同じ温泉部員で、恋鳥にとっては唯一の親友とも呼べる存在。得意科目は数学。苦手科目は特にないが、強いて言えば体育。ほとんど勉強しないわりに、テストの成績は校内順位1ケタ後半を常にキープしている。独自のマイペース空間に生きており、口数は（特に面識のない人間には極めて）少ない。思考もやや天然気味。理解力に長じた天声のセンスを持っており、大抵のことを数度のトライ&エラーですぐ身につけてしまう。あまり抑揚のない、ぶっきらぼうなしゃべりが特徴。しかしそれとは裏腹にファンシーな小物や空間が好みで、自宅の部屋は女の子女の子した可愛らしい内装になっている。天涯孤独の孤児であり、本当の父親も母親も不明。だが、本人は全く気にしていない。養父・鉄太郎の生き様に強い憧憬を抱いており、その男ぶりに満たない主人公を最初は歯牙にもかけなかった。温泉部内では、パソコンがまともに扱える唯一の人間。ちなみに細かい作業をするときやモニタを前にした際はメガネをかけるが、人前ですすんでかけることはない。

「……これは恋鳥のだぞ」

■雫色 つむぎ（しずくいろ つむぎ）
（CV：まきいづみ）

主人公が出会う、健気ではかない雰囲気に女性。つむぎは主人公を知っている様子だが、主人公はつむぎを全く知らない。主人公の父親・英俊の手回しで、英俊が経営する温泉旅館で仲居として働くことになる。のちに主人公のクラスに転入してきて、皆の仲間入りを果たす。得意な教科は古典、苦手な教科は理科系全般。体育も苦手。得意不得意の差が激しく、成績は総合すると平均よりやや下。やることなすことすぐ裏目に出る、不幸な星回りの女性。なにかと薄幸。とにかく薄幸。また何故か機械類から徹底的に嫌われているらしく、自動ドアは反応してくれないし自動販売機に入れた硬貨もほとんど戻ってきてしまう。性格はおとなしいが、内には熱いひたむきを秘めている。言動は奥ゆかしく、振る舞いや仕草も静かで丁寧。ただ上がり症の気があり、まれに緊張が過ぎてしゃべれなくなる時がある。

「大丈夫です。私は……大丈夫ですから」

■墨崎 千紗（すみさき ちさ）
（CV：文月かな）

主人公の義妹。いつも元気な、お兄ちゃん大好きっ子。最近、兄を想う気持ちが「恋愛感情」に変化してきていることに気付き、戸惑い始めている。兄のためによく料理を作りたがるが、その腕前は破滅的に下手である。料理上手な愛歌からレッスンを受けているものの、上達の兆しはいっこうに見えない。恋愛感情に気付いてからは、兄のまわりにいる（千紗から見て）「大人っぽい女性」と幼い自分との差にも悩み始めている模様。

「お兄ちゃん、ホットケーキ食べる？千紗が作ってあげよっか」

■墨崎 陽向（すみさき ひなた）
（CV：風音）

主人公の義弟。いつもおっとりほがらかな笑顔を絶やさない、純粋で素直な心の少年。兄である優哉には、全面的な思慕と信頼を寄せている。寄せすぎという不安もなくはない。ちなみに、一見ぽやぽやした感じではあるが、兄や千紗と違って学校の勉強はかなりできる。

「あ、お兄ちゃん……。となり、座ってもいい？えへへっ」

■紫藤 明日香（しどう あすか）
（CV：高木もも）

紫藤大和の妹。千紗とは同級生であり、親友の間柄。実兄の大和とは対照的に、理知的で落ち着いた物腰のお嬢様。礼儀正しく人当たりも良いので、大人たちの受けは非常に良い。実年齢よりかなり大人びていて、達観した雰囲気。兄への想いに悩む千紗の良き相談相手でもある。ただ、千紗の話を親身になって聞くのは、かつて明日香自身も身を引き裂かれるような失恋を経験したから……ということは、誰も知らない。……ただひとり、その相手を除いて。

「すみません、いつも兄が御迷惑をおかけしまして」