天界の教師の目指す「天使」の先生“聖玲奈”と住むようになって数日。
最初は戸惑っていた主人公“翼”と、その妹“野々香”も、少しずつ聖玲奈との生活を受け入れていく。
久しく忘れていた家族の団らんが、気がつくと側にいた……。
そんなある日、野々香にウィーンの音楽学校への留学話が持ち上がる。
野々香が家からいなくなる……その事実に驚きと衝撃を受ける翼。
「本当なら喜んでいいことなのに……」――。
留学の話をきっかけに、翼と野々香の関係は微妙に変わり始める。
大切な妹。大切な家族。
そして……誰よりも大切な女のコ。
翼は心の中に今まで気が付かなかった野々香への想いがあることを知る。
そして、野々香もまた翼への秘めた想いをより強く持つことに……。
少しずつ、だが確実に大きくなっていくふたりの想い。
しかし、兄妹であるという事実が、ふたりの想いの前に立ちふさがる。
互いに好きなのに好きと言ってはいけない相手。
それは、どんなに相手のことを想っても、決して結ばれることのない悲しい恋だった。
家族としての愛か、それとも人としての愛か。
思い悩んだ果てに、ふたりが決断した未来とは?
そして、物語の鍵を握る聖玲奈の取った行動とは?