「あなたは……誰?」――――。
夕暮れ時の砂浜。波打ち際に佇む彼女は、静かにそう言った。これが……彼女との初めての会話――。
義父の仕事の都合で片田舎に引っ越しして来た“鏡蓮耶”は、その田舎……波洲美村の風景に馴染めずにいた。歩道は舗装されておらず、田舎道の横に広がるのは大きな田畑。見上げれば山々が連なり、少し歩けば潮の匂いが鼻腔をくすぐる……。
蓮耶は隣町の学校に通うようになり、“柊なずな”、“笹百合小夏”、“錦悠莉”と出会う。仲間を得ながら、徐々に村に溶け込んでいく蓮耶。平穏な日々のなかで、蓮耶は一人の“少女”と出会い、彼女と一つの約束を交わす。
そして「村祭」の日……いつものように仲間と過ごす蓮耶。そこで聞かされる「村の伝説」。それは、四十四年周期に行われる、神への祈りにまつわる伝説だった。
祭りが終わり、静まりかえった神社で蓮耶は約束を果たすため“彼女”の元へ向かう。神社に行き、ようやく約束を果たしたその先で蓮耶が耳にしたものは――。
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