しっかりしたデッサン力で、その辺にいそうな、だらしないおじさんのゆるい肉付き、まだ思春期真っ盛りの少年から青年の端境期の男の子の線などしっかり表現されていて、作者さんの底力を感じます。
シチュエーションがまたよくて、姉夫婦の子供と一線を超えた関係になっている、そんな経験はないはずなのにまるで自分の思い出の一部をずんずんと刺激されるような感覚。過度にデフォルメされていない、自然な身体の絡み合いがこんなにもエロいとは…
仕事をしてるおじさんの顔つき、パンツ一枚でも「働いてる男」の仕草が出ているのが感銘をうけました。また今のゲイシーンに迎合しない、自然なキャラづくりも超好感です。
髭短髪メガネでオネエ丸出しで、呑みに出て騒ぎ合ってるようなステレオタイプなゲイの生活ではなく、日本のそこかしこにひっそりと息づいてる「同性愛的世界」をもっと読ませて欲しいと個人的には思っています。
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