かつては『不毛の地』と呼ばれたニルト地方。
この地で繁栄していたテスタ文明が『大破壊』により滅びたのち、流浪の民がニルトの地に辿り着き、4つの国を興した。
大森林で自然と調和した文明を築く、ブライトリーフ・エルフの王国ルザリオ。
東方の大国、サンの文化を受け継ぐ皇国シュカ。
厳寒の地に生きることを選んだ北方人の帝国キロス。
そして、長命で悪魔と呼ばれることもある種族ディアボリカを中心とした多民族国家ハドス。
だが、何者かに扇動された人間たちの叛乱によって、ハドスは滅亡した。
そしてハドス滅亡から百年の時が過ぎ――。
ディアボリカはこの世界に破滅と混乱を呼ぶ存在、として、差別と弾圧の対象となっていた。
ハドス滅亡から生き延びた王子カイム。
彼は長い放浪生活の末、今では人間たちが支配するハドスの片田舎の宿屋で世間に背を向け怠惰な生活を送っていた。
そんな彼のもとを訪れたディアボリカの少女、リズベル。
彼女もまた、人間たちによって両親を殺された、弾圧の被害者だった。
リズベルは、差別と弾圧で居場所をなくしたディアボリカを救うべく、亡国の王子カイムを擁立しハドスを再興しようと訴えるのだが――『そんなもの、興味がない』と一蹴されてしまう。
そんな彼に失望しつつも、リズベルは今ニルト地方にある3つの国の支配者は皆美女であると告げる。
無類の女好きであるカイムはそれに食いつき、ハドスを復興して3つの国を落とし、彼女たちを自分のものにすると宣言する。
ニルト地方の全土に拡がる先代文明の遺産、地下迷宮。
命知らずの冒険者以外には訪れる者の無いその迷宮を拠点に、領土を拡げていくことを進言するリズベル。
こうして、地下迷宮の主となった魔王カイム。
亡国ハドスの再興を掲げ、3つの国との戦いが始まる……。
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