あにまりずむを主宰する高木喬氏と言えば、その名前は日本に留まらず海外にも熱狂的ファンを持つぷにケモコミ界の第一人者で、海外でも多数のファンサイトを発見出来る。この本は他サークルの発行した同人への寄稿作品を中心に、版権物、未発表作品も収録し本人の解説で纏めた「初期作品ベストアルバム」と言っても良いだろう。
毎回依頼される限られたお題やページ数の中で如何に作者本人の趣味嗜好、表現方法に読者を引き込むか。オチはコマ外の文章だったり、その余白を持ってしても有り余る程の「腑にオチ」感「お楽しみはこれから」感と「続きは本編で」感は妙例として、同サークルより以前に発刊された「とらぶる1-4」もオリジナルは他サークルでの連載寄稿した後、より本格的に読み応えのある内容にリクリエイトされている、この発表形態は作品のクオリティをより単一作品として読み応えある完璧な物に仕上げられている裏打ちでもある。
単体作品でも実験的要素の多い、氏の初々しい絵柄を含めて15編135ページ(表紙解説除く)の大容量でお手元に。既刊単体作品の「E」を髣髴とさせる「素でまいる」や「とらぶる」に登場する康介ファン必見の「俺の嫁」はパラレルとしても必読です。
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