桃寿学園に転向してきた一人の美少女。彼女は学園中が大騒ぎになるほどのビジュアルを誇り、多くの男がすぐに虜になっていった。だが、彼女にはとんでもない秘密があった。どういう訳か、アプローチをかけた男がことごとく金銭的に不幸な目にあっていくのだ。
そんな噂が広がり、彼女から距離を取り始める男子達。それでも、心優しい女のコ達はそんな彼女に手を差しのべる……のだが、その全てを貧乏のどん底にたたき落とし、今度こそ彼女は孤独していく。
しかし、それにも負けない男がいた。――それが主人公=“睦木大地”だった。
経済的なダメージも大地には関係ない。何しろ、これ以上落ちようがないほどの貧乏人だったのだ。しかも次から次へと襲いかかる貧乏への誘いも、大地にしてみれば大した問題ではなく軽々と突破していく。
「わたしといて不幸にならないなんて。貴方こそが運命の人なのでしょうか?」
「へ?」
そこで、彼女は自分の正体を打ち明ける。
「実は、わたし……貧乏の神さまなのです!」
元々は座敷わらしだったのだが、とあるきっかけで貧乏の神さまへと変じてしまったらしい。その貧乏オーラを全て受け止め浄化してくれる人がいれば、彼女は元に戻れると言う。実際に、大地が側に居るようになってからは、周囲では貧乏被害がほとんど起こらなくなっていた。
「分かった。そういうことなら力を貸すよ!」
「ありがとう。それと、もう一つ大切なお願いが……」
ナンパ目当ての男たちは彼女からすぐに手を引いたから被害は小さかった。でも、彼女に深入りした女のコたちは貧乏の呪いに蝕まれ、未だに浮上のきっかけを得られない者もいる。
「あの人たちに向けられた呪いも、まとめて受け止めてくれませんか?」
「お、おう……」
そして、女のコたちは大地の側で暮らすことに……。
かくして、かつては和風旅館であったボロボロ学生寮『三春館』での、貧乏でも楽しい、美少女たちとの共同生活が始まった。
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