――――あれは、予知夢……?
主人公である小野寺 誠司は、ときとぎ予知夢を観る。
それは断片的で、あやふやで。だから本人はさほど気にすることなく日々を過ごしていた。
ある日も誠司は不思議な夢を観た。
見たこともない女の子と、まるで恋人のように親密なやり取りをする夢。
それだけでなく、身体を求め合う赤裸々な夢。
翌朝、誠司は目を覚ますと首を傾げた。『果たしてあの夢は、予知夢なのだろうか?』と。
それは、見たこともないような他人との出来事を予知したことなど、今まで一度も
なかったからだった。
「ただの妄想だろう」
誠司は変に期待してしまいそうな自分の心を、そんな風に封じ込めた。
身支度をして、妹と共に学園へと向かい、教室に入り、クラスメイトと挨拶を交わす。
今日もそんな風にして、平凡な学園の日常が始まる……はずだった。
「――はじめまして。春日エリカです」
耳慣れない澄んだ声が届き、ふと誠司は視線を上げ……驚愕した。
その姿は紛れもなく、あの、夢の中に出てきた女の子だったのだから。
呆然としている誠司とその女の子の視線が不意にぶつかる。
「あ――――――っっ!!!! う、うそっ……冗談……でしょ……!?」
そう叫んだのは、意外にも女の子の方。……え? なんで??
こうして誠司を中心とした不思議な物語は、突然に始まるのであった―――。
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