――あの日、俺は天使を見た。
聖ガブリエレ学園には、学園の四大天使と呼ばれる美少女達がいた。
見た目も性格も、天使セラフィーンのような彼女達と恋人になれたら、きっと天国パライソのような毎日が待っている!
もっとも彼、斉須柾鷹は、天国など自分には縁がないと思い込んでいた。
だが天使の1人から、完全にロックオンされてしまう。
確かに美鳩夏乃は幼馴染みだが、学園一の超お嬢様!
そんなに毎日、大好きビームを照射されても、はるかに遠い高嶺の花であることは、変わりようがない。
その友人、朱鷺坂七緒はモデル並の黒髪美人で、ツンツン天使と呼ばれるほどに素っ気ない。
海外から来たアーデルハイト・フォン・ベルクシュトラーセは、歴としたリアルお姫様!
賛美歌の独唱は、天使の歌声と賞賛されるほどだが、いかんせん、いつでも気だるげな省エネタイプで、とにかく世話が焼ける。
椿姫こはねは、敬虔なクリスチャン。
天使と呼ぶにふさわしい性格美人で、柾鷹は頭があがら……ん?
気付けば、全員と関わりを持ってないか?
だがそれも宿命だったのかもしれない。
彼にはささやかな秘密があったのだ。
目をこらせば、天使の翼が見える。
その心が善なるときは天使が、悪なるときは悪魔の羽根が見えてしまう。
それは幼き日――
初めて天使を見たときから、始まっていた。
※ご購入時にダウンロードしていただくファイル(700MB)以外に、同封ファイルに記述されているURLから追加5ファイル(700MB×4,73.7MB×1)のダウンロードが必要です。