ジャンルとしてはいまやサブカルの王道ともいえる異能バトル物だが、日常と異界の狭間で繰り広げられる死闘を描いたストーリーは熱く、引き込まれるほどに読ませてくれる。登場人物もそれぞれクセが強いものの、一人一人の性格・背景の描写が練られており共感が持てるのが好印象(特に美鈴先輩、カッコいいなあ…)。18禁要素はあくまでも実用性皆無のスパイス程度。本作の目玉である『クロスビジョンシステム』についてはそれほど大げさなものではなく、あくまで主人公以外の視点から見た番外エピソードと捉えたほうがいい。劇中で語られる文化的な薀蓄も非常に充実していて、TIP機能が搭載されていないのが惜しい。ただ他作品のパロディを狙ったセリフが多すぎるため、人によってはオマージュを通り越してしつこく感じるかも。