鬼畜系、“本能のおもむくまま”系など、さまざまなタイプのストーリーで描いて来られた作者さんが、『うたかた』、『最果てのアムリタ』三部作、『君、恋しと言はば』等で追求しておられる《おにショタ》系作品の、これが「はしり」のひとつと言えるのかもしれません。
レンタル屋さんののれんの奥にあるような、いわゆる素人投稿もののAVを撮って生計を立てているもののマンネリを感じていた青年が、街で見かけたあどけない少年に声をかけたところから話は転がり……、というか、実にスムーズに転がってイくわけですが、気持ち多めにページ数をとったこともあり、青年と少年との間に、最初は「行きずり」ですらなかった「エッチなお仕事/アルバイト」、というところを超えた感情が生まれてゆく様子を、濃密でエロエロなプレイの中にしっかりと描き込んでいて、なんていうか、気持ちの面でも納得が行くし、満足できるんです。
フィクションであっても心のふれあいを重視したいという方、そして絵柄のキュートさで女性の方にもおすすめできる一作です。
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