晴れて孤児院を「卒院」することなった主人公「ヒデ」たちのグループは、すでに社会に羽ばたいていた元リーダーの「翡翠」から卒院旅行に誘われる。
一も二もなく誘いを受けた彼らは、孤児院の所有物件だという、とある山中にある「ロッジ」に向かうことになった。
親に捨てられた彼らにとって、それはまさに初めての旅行であり、否応なく盛り上がる。
運命の歯車はこの旅行に出発した時に回り始めていたのだろうか?
それとも旅行の計画が持ち上がった時にすでに始まっていたのか。
孤児院に紹介されたロッジ。それが目的の場所にないことはすぐに判明した。
地図の間違いかと山道を彷徨する一同の前に苔むした「廃校」を姿を現す。
だが、それこそが悲劇の始まりだった。校内に満たされていた遅効性の毒物によって、死のカウントダウンが始まる中、おぞましい事実が知らされた。
『あなたたちは72時間後に死亡します。
ただし男性の精液を摂取することで、さらに72時間生存が保証されます。
そして、9日間生き延びることが出来れば、あなたたちは解放されるでしょう』
突きつけられた指示に抗う仲間たち。そして心の闇を解き放つ仲間たち……。
生じた亀裂はそれまでの関係を打ち砕き、理性と本能の狭間で苦しみ悶える。
果たして、彼らは生き延びることが出来るのだろうか……?