電車は、満員の乗客を乗せて今日もひた走る。 足の踏み場もないほど混雑した車内に充満する澱んだ空気に開けられた、「痴○」という日常のほころび。 仕掛けたのは男。それに触れてしまったのは女。 そして、満員電車は淫欲と悦楽の充満する空間へと変容する――。