本州の某県某半島の南端にぽつんと浮かぶ島があった――その名は『公界島』。
風光明媚を売りにした観光地であったその島に、数十年前、ある一人の男が移り住んできた。天道醍醐――彼は人類救済を掲げる宗教団体、『救世ノ家』を島の片隅にひっそりと設立する。
主人公・山田草一郎は、そんな宗教色の強い島に育ちながら信仰心に目覚めることもなく、すくすくと成長していった。
大学進学を期に、草一郎は上京することになっていた。
幼馴染で腐れ縁の天谷桜・若菜姉妹、貝塚仁たちも同じく島を離れることになっており、一緒に過ごせる時間も残り僅か。
そしていよいよ、草一郎の上京の日が近づいてきた頃。
若菜が最後の思い出作りと称して、肝試しをしたいと草一郎と若菜に持ちかけてくる。
草一郎と桜の二人は、すっかりその気になっている若菜を止めることもできず、結局、一緒についていくことになってしまう。
そして当日――
すっかり廃墟と化している建物の中を巡っている内に、若菜はほんの偶然から、地下への階段を発見する。
そして謎の地下室に行き着いた三人は、『救世ノ家』が信者に配布している小箱を発見する。
すっかり探偵気取りになっていた若菜は、五年前の事件を解く鍵を発見したと思い込み、強引に箱を持ち帰ってしまう。
それから三人は行きと同じく、車で帰宅しようとしたが――
その途中で、通りかかったトラックに正面衝突されてしまう。
一年後――
草一郎は病院で目覚め、見舞いに来てくれた仁の口から、この一年の間に島の様子が一変したことを聞かされる。
※ご購入時にダウンロードしていただくファイル(900MB)以外に、同封ファイルに記述されているURLからさらに追加2ファイル(900MB×1,540MB×1)のダウンロードが必要です。追加ファイルはいつでもダウンロードできますのでご安心ください。