時は中世。
主人公はザールランド帝国の将軍の1人であったが、皇帝の妾を姦淫するという不埒な行為によって、辺境の王国へと左遷されてしまっていた。
国王という肩書きこそついているものの、中央から遠く離れた国では滅多に戦も起きず、ろくに暇も潰せない日々が続いていた。
「今頃うちの主力部隊は旗幟を翻しながら攻めて、攻めて、攻めまくって
いるだろうに……どうしてオレだけ、こんな田舎に押し込められていなきゃ
ならねーんだよ!」
ところがひょんなある日、嵐が吹き荒れる中、所属不明の謎の馬車が崖から落下したとの報告が入る。
勢い現場に赴くと、十数人の傭兵団が大破した馬車を守って、部下たちとにらみ合っていた。
「おいおい、そんな厳重に守るお宝ってなんなのよ?」
元より好戦的な主人公は自ら先頭に立って切り込んでいき、それを合図に、戦闘の火蓋が切られる。
圧倒的な実力差、戦力差があったこともあり、傭兵たちは瞬く間に斬り倒されていく。
「さぁてさて……お宝拝見といくかなぁ?」
馬車の中を覗くと、麗しい顔、尖った耳を備えたエルフの姉妹が倒れ込んでいる。
姿格好から、どこぞのお姫様のようにも見えるエルフ。
それより何より、伝説上の種族であるエルフがなんでこんなところに……。
「こんなことってこんなことって……オレって超破格級にラッキー?」
主人公はとある過去の事件から、エルフという種族に並々ならぬ関心を抱き続けてきており、その研究は半ばライフワークと化していた。
その、最大の関心物であったエルフが目の前に転がっているなんて……
「よし、この者たちを城に運べ。丁重に、どこも傷つけてはならん!」
主人公は、自分の城へとエルフの姫たちを連れ帰り、そして……
主人公(あなた)と姫君たちの生活が始まる。