空に光のリングがあり、大地に巨大な城がそびえ立つ、名もない世界。
そこには女のコの分身となる不思議な生き物『プリスター』がいる。
凶悪な可愛らしさと、特殊な能力を持つプリスターの活躍により、名もない世界に国が生まれ歴史が刻まれていった。
古い時代が急速に衰え、緩やかに新時代が変化していく時代……
その先駆けとなったのが、リリカルプロダクションが送る『マホウ少女』の存在。
マホウと呼ばれる輝かしい力を持った自らのプリスターを繰り、自在に空を駆け、国境を越えて活躍するマホウ少女の姿は、凛々しく美しい新たな時代の象徴となっていた。
メディアはマホウ少女たちの活躍を連日取り上げ、瞬く間に世の女のコたちの憧れの的となり、そのマホウ少女になるための世界的ビックイベント『マホウ少女決定大会』に、女のコたちはこぞって参加するのだった。
大陸にある3つの国からそれぞれ代表チームを決め、決戦の舞台『キンキン城』にて新たなマホウ少女を誕生させる大会。
だが、女のコだけではプリスターは輝けない。
熾烈な戦いの中では、華奢な身体と心は挫けてしまう。
頂点を目指す女のコとプリスターを導く存在、サモンディレクターが必要不可欠なのだ!
【ナカジマ タカシの物語】
大陸三国の一つ、女王統治国家『マリアンロード』で、女王を守る騎士……の見習いをしているナカジマタカシ。
男である彼にとって、マホウ少女決定大会の開始は何の関係もない、いつも通りの朝のニュースでしかない。
――はずなのだが、なぜかサモンディレクターとして大会に出場することになってしまった。
ことの発端は、マリアンロードの姫君であるジュリエッタ様の一言。
『マホウとかいうのがどんなものか見てみたい』
女王、果てはそのご息女であるジュリエッタ姫を守り仕えるために騎士を目指すナカジマにとって、それは重すぎる一言だった。
姫様の願いを叶えるために、ナカジマはサモンディレクターとして大会出場を決めたのだった。
しかし事態はそれだけで済むわけがなかった。
あろうことか、姫様が自ら大会に出場するためにナカジマに同行することになったのだから。
とりあえずプリスターを鍛えるために、姫様と深い関係になることを想像して鼻血を噴き出すナカジマ。
(鼻)血の海で昏倒するナカジマは、マホウ少女を誕生させることができるのか!?
【アモンの物語】
厳しい寒さと山脈で支配された大陸三国一の大きさを持った国『ツドラ』。
サモンディレクター協会で賞金稼ぎをしているアモンに、政府からの直々の命令が下された。
それは『マホウ少女決定大会にて優勝して、自国からマホウ少女を輩出せよ』というものだった。
無論、大会の厳しさを知るアモンは命令を一蹴する。
しかしアモンを気に入るツドラ代表代理、つまり国のトップであるアベルから直々に賭けが持ち出された。
『優勝すれば貴様に自由をやる。しかし優勝できなければ、貴様の自由は永遠に俺のモノになる』
自由とは、ツドラという国に住む者にとって最高の特権である。
プリスターを持てない病気を持つ妹『ミャン』を、国からの圧迫から救えるかもしれない。
しかし賭けに負ければ貞操の危機……だがアモンは迷わず、アベルとの賭けに乗る。
たった一人の家族であるミャンを救うために。
【カイト・ヒジカタの物語】
カイト・ヒジカタがサモンディレクターになった日、世界は『マホウ少女決定大会』の開催で沸き立った。
もちろん彼のいる大陸三国の一つ『モンローハート』も、各メディアで自国からの出場者を紹介するなど盛り上がっていた。
女のコたちが憧れるマホウ少女を輩出させたサモンディレクターともなれば、今後の人生では勝ち組間違い無し。
ハーレムも夢じゃない!!
それがモンローハートという国であり、それを信じてサモンディレクターになるのがカイト・ヒジカタという男だった。
おピンク色の未来を夢想するカイト。しかしサモンディレクターとして初勤務先が『プリスター武闘専門養成学区』の臨時講師だと聞いて愕然となる。
そこはマホウ少女決定大会の出場を目指す、プリスターの能力を駆使して戦う女のコたちのための専門学区だからである。
すでに大会は始まっており、出場者は実践経験豊富な女のコたちばかり……見習い程度では相手にもならない。
ハーレムの夢は地の底に落ち、暗黒の未来しかないようなプリスター武闘専門養成学区へ赴いたカイトを待っていたのは、一匹のプリスターと空から落ちてきたお尻がちょっと大きな女のコだった。
彼女はカイトに未来(ハーレム)をもたらす天使なのだろうか?
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