風間晃太郎は一人暮らしの苦学生。
今夜も生活費を稼ぐため、いつものようにバイト先の工事現場に向かったが――
そこで繰り広げられていた光景は、我が目を疑うものだった。
「……なんで着ぐるみとコスプレが戦ってるんだ!?」
ファンシーなゆるキャラが繰り出す鋭いパンチを、コスプレヒーローが華麗に躱す。
ヒーローが放つ派手な必殺技を、ゆるキャラが正面から迎え撃つ。
飛び散る火花に轟く爆音。倒れる鉄骨、砕けるコンクリ。
晃太郎は頭の中で、日常が崩れていく音を確かに聞いた。
「トーキョー・ヒーロー・プロジェクト」――
統京都23区それぞれに1人ずつご当地ヒーローをおき、地元のPRや治安活動に活躍させる計画が実施されてから、2年が過ぎた。
しかし、彼らヒーロー達が本当に超能力を持つことを。
彼らが日夜悪の秘密結社と戦っていることを知る者は、まだ少ない。
事件の影響でバイト先を失ってしまった晃太郎は、友人・延彦の紹介で新たなバイトの面接を受ける。
面接官として晃太郎の前に現れたのは――黒マントの少女だった。
「秘密結社BO団によくぞ来た!」
「……は?」
なし崩し的に悪の秘密結社でバイトをすることになった晃太郎。
新本首都統京を舞台に、ゆるキャラ型パワードスーツの「中の人」として、今日もヒーローと戦います。
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