今まで触れずに来た事をついに口にしてしまった。 彩子さんは一瞬口ごもったけれど、すぐに元に戻りこう言った。 「気にしてない」。 それから「むしろごめんね」と。 「ごめん」って何。なんでそっちが謝るの? 俺がしたかったんだよ。 あなたの気持ちなんか考えずに、親父が祝福されている教会の裏で、血の繋がったあなたに、俺がキスしたかったんだ。