世にショタは多かれ、その属性は非常に多岐に亘る。男の娘、やんちゃ系、おねショタ、兄弟、ショタ攻め、etc etc ……。どれに萌え滾るかは人それぞれ。だが、少なくともショタというものに惹かれるものがあるならば、ここに並ぶ(裏表紙まで含めて)23名の作家さんの誰かの作品には萌え滾れるのではないだろうか、……多分。勿論、逆に、萌え滾れない作品もきっとあるだろうが、それも自分の世界を広げる一助になる、かもしれない、と思わなくもない。実際、ここで初めて知ることになった作家さんも多いので。
なお、作品の長短はさまざまで、1頁のイラストのみから最長は12頁の漫画まで。個人的には、普段は主に男女物の男性向けで活躍している作家さんでごく稀にショタ物を書かれる方々、の作品が幾つか掲載されていたことが良かった。とても良かった。素晴らしく良かった。そして、そういった作家さんにご登場いただけたのも、ひとえに編者の方のショタ愛ゆえであろうし、その愛は本の作りの端々から感じ取ることができた(気がする)。
全体の雰囲気に前世紀の黎明期ショタ同人誌を彷彿とさせるところもあるが、それも趣であろうし、次回作にも期待である。よって☆5つとする。