後味の悪いダークな感じではありますが、人妻モノとしては、素材を生かした結末の付け方で終わっていると思います。
途中まで淫堕ちくさい展開ですが、思い直して夫の元へ帰るので、ヒロインは最後まで「人妻」立ち位置であり続けた構図になっており、最近の「形だけ」、「看板だけ」の「人妻モノ」には大いに見習ってほしいところが多々ある最終回でした。
・・・ただし。
本作は、第一話と最終話のエッセンスだけあればよく、第二話から最終話ひとつ前までの話はやはり寄り道というか、蛇足感があります。これについては第二話のレビューでもだいぶ辛口なことを書きましたが、最終話まで読んでも評価は変わらず。
自分には、必然性がないというか、要らない話だなぁ、という印象があってその点マイナスでした。
ただ大筋で近年ない良作だったのは間違いないと思うので、人妻モノ好きならばオススメかなと。
ただ、今からだと収録単行本待ちのほうが良いかもしれませんね。