市役所員の黒部亜紀彦は『いい人』として評判。線路に転落した酔っぱらいを命がけで助けた事もある。そんな彼の正体は『妖怪』。 日中は人間の姿でいられるが、深夜0時になると元々の怖ろしい見た目に戻ってしまうのだ。そんな彼は、兄・波留彦と共に「人間になる」事を目指している。しかしそのためには『善行』を積まなければならなくて…。 ――棲む場所を失った妖怪の悲哀をユーモラスに描く、味わい深いヒューマン(?)ドラマ。『善』とは、『悪』とは何か…!?