生き残るためにどれだけ努力を重ねても報われない。この世界のどこにも居場所なんてない。 すべてに虚しくなっていた碧(あおい)の前に突然 現れたのは検事の縁家(えんや)で、彼は見知らぬ碧に衣食住を提供してくれるという。 「俺に何をして欲しいの?」「何も」 見返りを求めない優しさはないと学んできた碧は縁家の言うことが理解できず彼を疑うが、共に過ごすうちに彼の言葉を信じたいと思うようになり…。 孤独を抱える二人のセンシティブ・ストーリー。【フィカス】